昨日の続き。と言うか書き足し成分含む。


mixi固有の言葉があまり思いつかないのだ。


mixi語について調べてみたけれども、やっぱり見つからない。色々考えてみたけど「足あと」だの「足あと帳」だの「マイミク」だの、大抵はシステム用語に過ぎない。2ちゃんねるコミュニティとか、ながいけんコミュニティだと独自符丁が著しく飛び交っているけども、これはそれぞれ2ちゃんねるで、ながいけん作品内で用いられている言葉に過ぎない。他にも存在するであろう「レスします」「メールします」はオンライン世界において意思表示のための基本なので、これも符丁とはいえない。やはりmixi全体で通用する「mixi語」が無い。少なくとも僕の知るところでは。


先に僕のmixiへのスタンスを説明しておくと、どっぷりはまってるわけじゃなく「実社会上の友人の日記リンク集」くらいにしか見ていない。もちろん技術系のコミュニティなんかはSN比が高めのナレッジとして利用している。あとはMLMへの勧誘を行うトピックや、単発教えてトピックを立てては袋叩きにあってる人をニヤニヤ眺めているだけ、と言うタチの悪い楽しみ方をしている。基本的にはそれほど能動的ではなく、土手に腰掛けて河川敷サッカーをタバコ咥えて薄らぼんやりと眺めてるようなもんだ。


昨日の日記で「コミュニティの成長過程」について少し言及したけども、関連情報のポインタを示せない、つーか見つからない。ただ、一般的なコミュニティの成熟段階の一つとして内部でのみ通用する符丁が生まれる、とあった。よく出来た経験則なのでこれだけはしっかり憶えていたわけだ。薄っすら憶えてる範囲だと他にも経験、体験の共有なんかもあったと思う。


話をmixiのコミュニティに戻そう。なぜmixi語が生まれないのか?


mixiという大きなコミュニティはやたら広いフェンスに過ぎず、基本的には顔の知った連中とツルんでいるため、その人々のつながり限定の符丁で事足りている、という考え。実生活との紐付け。
利用者はそれぞれが属しているmixi内コミュニティと、マイミクの日記へのレスなどでコミュニケーションを取っていると思う。mixiが国家という器とするならば、コミュニティがムラという考え方だ。
密なコミュニティがほぼ単独で成立しており、それがほっそーい道でつながりつつ各地へ分散しているだけ。実際、僕がまるで興味を持っていないコスメのmixiコミュニティ、クサチュー語みたいなギャル字が飛び交うコミュニティは、天皇家の晩餐以上に興味がなく、そして地球の裏側以上に遠い。なのでコミュニティ同士が文化的に独立しており、異文化交流が非常に発生しづらい環境である。密なコミュニティであれば、様々な符丁が存在するだろう。しかし、結局、mixi全体へ波及することは無い。これはmixiコミュニティに属している人が外部のコミュニティでは使わない、なぜなら通じないからだ。


その点、2ちゃんねるvip板は恐ろしいまでに言語の波及能力、影響力を持っていると言える。この差は一体何なのか。僕が思いついたのは「顔が見えないコミュニケーション」。実社会との紐付けがされていないからだ。顔の見える連中の前だとハメがはずせない、だからそういう言葉が生まれない、という仮説を立ててみる。実際に言語として生まれたもので本当に面白いモノ、楽しいモノならば2ちゃんねるの板をサイトを越えてバンバン使う人が沢山いる。


例を挙げればmixiよりよっぽど利用者が少ない人狼BBSには用語集や専用wikiが存在する。これは顔はおろか氏素性まで全く臥せられている人々とゲームをしなければならないからだ。ゲーム開始時刻になれば、問答無用で始まる推理ゲーム。だから「ゲームを一緒に盛り上がりましょう!」「可及的速やかに意思疎通をはかりましょう」という共通願望から、共通言語として人狼BBS語が自然発生したのではないだろうか。


なので、符丁の発生については、コミュニティの性質に依存する。本当に井戸端会議しかやってない所、目的達成を目標とする所、コアなあるある話をする所など様々だ。そういった土壌が元となり、コミュニケーションの一手段として符丁が生まれる。そしてmixiにおけるそれは鉢植えの土から生えてくるもので、よその土地へ披瀝するものではないのだ。


と、なんとなくまとめる方向に持っていってみる。要するに僕はmixiのようなビミョーな距離感がやっぱり苦手なネット弁慶なのかしら、という事項のいい再確認になった。